10月6日、台風一過となった午後。JSPS-Club とDAAD東京事務所が共催する恒例のWGKが通常通りDAAD東京事務所にて開催されました。今回はポスドクのマティアス・ヘアリッヒさんが、自身のプロジェクト、「災害時に、外部からの助けを受けることなく、現地でモバイル通信ネットワークを復旧するための提案と方法」について話しました。

まず、ドイツ語圏日本学術振興会研究者同窓会会長、ハインリッヒ・メンクハウス教授により開演の辞が述べられた後、当日着任した、ウルズラ・トイカDAAD東京事務所所長から挨拶がありました。

マティアス・ヘアリッヒさんはまず、モバイル通信ネットワークがどのように機能しているのか、その基本概要について導入。そして、過去の災害の事例を挙げ、震災や洪水など、家族同士の安否確認や救助要請など、まさに一番必要となる時に限ってモバイルネットワークが絶たれてしまうといった問題点について指摘しました。

そこを着眼点にし、彼が提案するのが、ネットワークの絶たれていない人の携帯電話を使い、ネットワークの絶たれてしまっている携帯電話のデータ送信を実現することです。彼は自身のプロジェクトを、専門外の人にも理解しやすいよう、グラフィックや、写真、例などを用い紹介しました。実現にはまだまだ時間を要するようですが、ほぼ予測不可能な自然災害に備え、今後人々を大いに救うポテンシャルを秘めている彼のプロジェクトは、大変注目すべき重要な研究だと言えるでしょう。

質疑応答の時間ではたくさんの質問が飛び交い、活気溢れる学術講演会となりました。その後は、立食会が行なわれ、来場者は和気あいあいと軽食と歓談を楽しんでいました。

マティアス・ヘアリッヒさん:
パダーボーン大学にて情報学を学び、修士号を取得。続いて、International Graduate School (IGS) 奨学生として博士号取得。博士課程修了前、シリコンバレーのPalo Alto Research Center (PARC)に3ヶ月留学。現在、DAAD奨学生ポスドクとしてNational Institute of Informatics (NII)にて研究中。

Emi Noguchi
Praktikantin
DAAD Tokyo
Oktober 2014