日本とドイツとの間には学術交流の長い歴史があります。

ドイツ学術交流会(DAAD)は1925年に設立され、第二次世界大戦がはじまる前にはすでに、ドイツ人奨学生18名を日本で、また日本人奨学生36名をドイツで支援していました。初めてDAAD奨学金を受給した日本人は、世界的に有名な画家の東山魁夷です。彼は1933年から1935年にかけて、ベルリンで美術史を学びました。

第二次世界大戦後初となるDAAD年間奨学生の一行は、1952年にドイツに到着しました。その中には、後にDAAD友の会(日本におけるDAAD元奨学生の会)を設立し、会長となった医学博士、吉田久教授の姿もありました。

DAAD東京事務所は1978年に開設され、現在も活動を続けています。DAAD東京事務所は、自らを情報の橋渡し役だと考えています。つまり、日本の方には勉学・研究拠点としてのドイツやドイツに関する情報を、ドイツの機関やドイツ人の方には、日本の学術界に関する情報を提供しています。今日に至るまでDAADの活動の中心となっているのは、情報提供とコンサルティングに加え、大学生や研究者に奨学金や助成金を授与することです。そのために、DAADが現在提供している奨学金は実に幅広いものになっています。

ドイツ人向けのDAAD奨学金として特筆すべきは1984年にスタートした「日本語学習と企業内研修(SP)」プログラムです。これは、日本語の集中レッスンと日本企業での8か月間のインターンシップが組合せられた、1年半の奨学金プログラムです。このプログラムの修了者は380名を超え、その多くは現在、日本やドイツのほか、ヨーロッパの企業で重要なポジションに就いています。

2000年10月、DAADは、東京大学駒場キャンパス内の東京大学ドイツ・ヨーロッパ研究センター(DESK)の設立に参加しました。またDAADは、東アジアに関連するインターンシップ及び正社員採用情報を無料で提供するプラットフォームとして現在広く活用されているKOPRAの設立も後押ししました。

DAAD東京事務所は、日本の各大学におけるドイツ関連の学科や講座のほか、ドイツ語やドイツ学関連の協会・団体の代表者とも密接に連絡を取っています。また、日本国内の200名を超えるドイツ人もしくはドイツ語圏出身の大学教員に対しても、定期的な情報提供及び専門的な研修会を通じてサポートを行っています。

DAAD東京事務所は元奨学生との関係も大事にしています。1985年に設立されたDAAD奨学生の同窓会であるDAAD友の会は、現在1000名を超える会員が在籍しています。会員は東京及び各地で行われる定期的な会合の場で、会員相互の交流やドイツとの繋がりを深めています。